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犬の口臭が魚臭い…これって病気のサイン?口臭が発生する7つの原因と対策をやさしく解説!

「うちの犬、なんだか口が魚臭い気がする…これって病気?」
こうしたお悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

犬の口臭は、飼い主さんにとって気になる悩みのひとつですよね。特に魚のような生臭い匂いだと、「もしかして何か悪い病気のサインなのでは?」と不安になるのではないでしょうか。


この記事では、愛犬の口臭の主な原因7つをわかりやすく解説します。さらに、それぞれの原因に応じた具体的な対策方法もお伝えします。

「愛犬の口臭が気になるけれど、どうしたら良いのかわからない…」と悩んでいる飼い主さんのために、今日からできることをわかりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

愛犬の口臭が魚臭い原因は「お口の細菌が増えているサイン」

犬の口が魚臭いのは、お口の中で細菌が増えていることが原因の可能性があります。

歯の表面には細菌のかたまりである歯垢(プラーク)が付着しています。
プラーク1㎎の中には10億個以上の細菌が含まれており、この細菌が歯周病を引き起こし、口臭の原因となるガスを発生させるのです。

(参考:厚生労働省|生活習慣病などの情報「プラーク/歯垢」)

歯周病は、お口の中の細菌が歯ぐきや歯を支える骨に炎症を起こす感染症で、放置すると骨を溶かして歯が抜け落ちる原因にもなります。

お口の中が生臭かったり魚臭かったりする場合には、歯周病が進行している場合あるため、歯磨きをしたり、動物病院を受診してお口のお手入れを行ったりするようにしましょう。

犬のお口がくさい!7つの原因

ここでは、犬の口臭の主な原因を7つに分けてくわしく解説します。原因によって対策も変わるため、思い当たるものがないかチェックしてみてください。

原因1:歯周病(ししゅうびょう)

犬の口臭の中でも、もっとも多い原因が歯周病です。
歯と歯ぐきの間や、歯の表面にたまった歯垢に含まれる細菌が炎症をおこし、ニオイのもとになります。

特に魚のようなニオイや腐ったようなニオイは、歯ぐきが化膿(かのう)しているサインかもしれません。

  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯がグラグラしている
  • よだれが増えた

こうした症状が見られたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

原因2:食べもののニオイ

口臭の原因として意外と多いのが「ごはんのニオイ残り」です。特に魚や肉ベースのフードやおやつを食べたあとは、口の中にニオイ成分が残ってしまうことがあります。

食後にお水を飲んでいなかったり、歯みがきの習慣がないと、ニオイはどんどん強くなってしまいます。

また、魚系のサプリメントやおやつをよく与えている場合、そのニオイが口臭に影響している場合があります。

原因3:お口の乾燥

唾液(だえき)は、口の中を洗い流して清潔に保つ役割があります。しかし、加齢や病気、口呼吸が原因で唾液の量が減ると、細菌がたまりやすくなり、口臭が悪化します。

乾燥の原因には、以下のようなものがあります。

  • お水をあまり飲まない
  • 年齢による体の変化(高齢犬)
  • 鼻づまりで口呼吸になっている

水分補給は、ニオイ対策にも健康維持にも重要です。

原因4:ストレス

ストレスが原因で口臭が悪化する場合があります。

犬も人間と同じようにストレスを感じ、引っ越しや家族構成の変化、散歩の減少といった環境変化により、ホルモンバランスが乱れて唾液が減少することがあります。

また、ストレスによって免疫力が落ちると、歯周病菌が増えやすくなるため、口臭も悪化します。

「最近ちょっと元気がないな…」「なんだか神経質になったかも」と感じたら、心のケアもしてあげましょう。

原因5:食糞(しょくふん)

口臭の原因の一つに「食糞(しょくふん)」が挙げられます。

少しショックかもしれませんが、犬は自分や他の犬のうんちを食べてしまうことがあります。これを「食糞」といいます。

原因はさまざまで、以下のような理由が考えられます。

  • 栄養が足りていない
  • 暇つぶしでやってしまう
  • 飼い主に怒られないように隠すため

食糞のあとは、便のようなニオイに混じって生臭いニオイがすることがあります。

原因6:内臓の病気

口臭は、口の中だけの問題とは限りません。肝臓、腎臓、胃などの病気があると、体の中からニオイが出てくることがあります。

特に以下のような症状がある場合には、すみやかに病院を受診しましょう。

  • 体重の急な変化
  • 食欲がない
  • 水を大量に飲む、または飲まない
  • おしっこやうんちの様子がおかしい

内臓のトラブルは命に関わることもあるため、ニオイと合わせてチェックを行うようにしましょう。

原因7:お口の中の腫瘍(しゅよう)

口の中にできもの(腫瘍)ができると、そこがただれてニオイを発することがあります。悪性の場合もあるので、ニオイと一緒に以下のような症状がないかを確認しましょう。

  • 口の中に血が混ざっている
  • 片方だけ頬が腫れている
  • 口を開けたがらない

腫瘍は良性か悪性かを見極め、悪性の場合は早い段階で治療を開始することが大切です。そのため、お口の中を定期的に観察し早期発見につなげましょう。

口臭の原因別「早見表」

ニオイの種類から、ある程度の原因を予測することも可能です。

ニオイの特徴考えられる原因
魚のような生臭さ歯周病、口の汚れ、食べ物の残り
生ごみのような腐敗臭重度の歯周病、腫瘍、化膿
甘酸っぱいニオイ糖尿病、血糖値の異常
アンモニア臭腎臓病、尿毒症など
うんちのようなニオイ食糞、消化不良

気になるニオイがあれば、早めに動物病院で相談しましょう。

犬の口臭は、「どんなニオイがするか」でおおよその原因を見分ける手がかりになります。ここでは、代表的なニオイと考えられる原因について、わかりやすく解説します。

魚のような生臭いニオイ

考えられる原因

  • 歯周病などによる細菌の繁殖
  • 口の中の汚れ(食べかすの残り)
  • お口の中の腫瘍
  • 肝臓疾患や腎臓疾患などの内臓トラブル


魚のようなニオイは、生臭く独特で、比較的よく見られるタイプの口臭です。最も多い原因は、歯周病や歯垢の蓄積により、お口の中で細菌が繁殖していることです。特に歯ぐきの腫れや出血がある場合は、歯周病が進行している可能性があります。

また、肝臓や腎臓のトラブルでも体内の老廃物が処理されにくくなり、ニオイとして口から出てくることがあります。放っておくと重症化する可能性があるため、早めの受診をおすすめします。

甘酸っぱいニオイ

考えられる原因

  • 糖尿病
  • 胃腸のトラブル

口から甘酸っぱいニオイがするとき、注意したいのが糖尿病です。糖尿病になると体内の糖分がうまく使われず、代わりに脂肪が分解されて「ケトン体」という物質が作られます。これが甘酸っぱいニオイの原因になります。

また、胃の中にガスがたまりやすいタイプの犬では、胃酸の逆流によってこのようなニオイがすることもあります。頻繁に吐く、食欲が落ちたなどの症状があれば、動物病院での検査を受けましょう。

アンモニア臭(ツンとした刺激臭)

考えられる原因

  • 腎臓疾患(腎不全など)

ツンとした刺激のあるニオイ、いわゆるアンモニア臭がする場合は、腎臓の機能が低下している可能性があります。腎臓は、血液の中の老廃物をろ過し、おしっことして排出する大切な臓器です。

腎臓にトラブルが起きると、老廃物が体内にたまり、尿のようなニオイが口から出てしまいます。腎臓に問題が発生している場合、

  • 「水をよく飲む」
  • 「おしっこが多い・少ない」
  • 「体重が減る」

などの症状がみられます。慢性腎臓病の可能性もあるため、早めの対応が必要です。

便のようなニオイ

考えられる原因

  • 食糞
  • 消化不良
  • 腸内環境の悪化


便のようなニオイがすると驚かれる飼い主さんも多いですが、意外とよくあるのが「食糞(しょくふん)」です。これは、犬が自分や他の犬のうんちを食べてしまう行動で、口臭に強烈な便臭が残ってしまいます。

また、腸内環境が悪くなると、未消化の食べものが発酵しやすくなり、それが口臭として出てくる場合もあります。食糞グセのある犬は、食後すぐにトイレを済ませるように誘導したり、食糞防止用のサプリを使うなどの対策も有効です。

どのニオイも「なぜ臭っているのか」に注目して、早めに対応してあげることが大切です。

今すぐできる!犬の口臭対策

口臭は、毎日のケアでぐっと軽減できます。無理のない範囲で、少しずつ習慣にしていきましょう。

お家でできるデンタルケア

  • 歯みがき:犬用の歯ブラシや歯みがきシートで、優しく毎日1回
  • デンタルガム:歯垢を取り除く補助になります(食べすぎ注意)
  • 口腔ジェルやスプレー:歯みがきが苦手な子にも◎
  • 歯みがきおもちゃ:遊びながらケアできます

最初は口に触れる練習から始めましょう。「がんばってるね」と声をかけながら、愛犬のペースに合わせて続けるのがコツです。

動物病院で行うデンタルケア

  • スケーリング(歯石取り)
    → 全身麻酔が必要ですが、口内をしっかりきれいにできます
  • 定期的な検診
    → 年1〜2回のチェックで早期発見が可能

歯垢は時間が経つと、石のようにかたい「歯石」へと変わります。歯石は歯ブラシで落とすことはできず、動物病院にて専用の器具を用いた除去が必要となります。

お口の中だけでなく、全身の健康管理のためにも定期的な検診を受けるようにしましょう。

こまめな水分補給

  • 新鮮な水をいつでも飲めるように
  • ウォーターボウルを数か所に設置しても◎
  • 飲水量が少ない場合は、ふやかしたフードなども活用

お口の中の乾燥を防ぐためにも、こまめな水分補給を心がけましょう。

適度な運動

  • ストレス発散&代謝アップ
  • 唾液の分泌が促されてお口の環境が整う
  • 飼い主とのふれあいで心も安定

運動は、身体だけでなく心の健康にもつながります。

動物病院の受診

  • ニオイが急に変わった
  • よだれが増えた
  • 食べるのを嫌がる
  • 体調にも変化がある

こうしたときは迷わず、かかりつけの獣医さんに相談しましょう。
小さなサインを見逃さないことが、大きなトラブルの予防につながります。

まとめ

愛犬の口が魚臭いと感じたとき、それはお口や体からの「ちょっと見て!」というサインです。
原因の多くは、歯周病や食べ物の残りなど、日々のケアで防げるものです。

  • ニオイの種類をチェック
  • 思い当たる原因を探す
  • 今日からできるケアを始める

とはいえ、口臭の背景には内臓のトラブルが隠れている場合があります。愛犬の健康を守るためにも「ただの口臭」と思わず、まずは動物病院で相談してみるのがおすすめです。

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